厨房機器の査定は何を見る?買取額を左右する8項目と写真・現地査定の準備

業務用冷蔵庫や製氷機などの厨房機器を売却するとき、「何年製なら売れるのか」「いくらで査定されるのか」が気になるところです。

厨房機器の買取査定では、年式だけで金額が決まるわけではありません。

メーカー・型式・年式に加えて、正常に動くか、傷やサビがないか、付属品が揃っているか、どのような環境で使用されていたか、店舗から安全に搬出できるかなど、複数の条件を確認します。

また、査定された機器価格が高くても、取り外し・搬出・運搬に費用がかかれば、実際に受け取る金額は変わります。

この記事では、厨房機器の買取査定で確認される8項目と、写真査定・現地査定を受ける前に準備しておきたい情報を整理します。

飲食店閉店時の厨房機器売却全体については、飲食店の閉店で厨房機器は買取できる?をご覧ください。

目次

厨房機器の査定額を左右する8項目

  1. メーカー・型式
  2. 製造年・使用年数
  3. 動作状態
  4. 傷・汚れ・サビなど外観状態
  5. 付属品の有無
  6. サイズ・容量・電源・ガスなどの仕様
  7. 修理歴・使用環境
  8. 取り外し・搬出条件

それぞれ確認していきます。

1.メーカー・型式

査定前にまず確認したいのが、メーカーと型式です。

厨房機器本体には通常、メーカー名や型式、製造番号などを記載した銘板・ラベルがあります。

例えば、

  • 業務用冷蔵庫
  • コールドテーブル
  • 製氷機
  • 食器洗浄機
  • フライヤー
  • ガスレンジ
  • スチームコンベクションオーブン

などは、外観だけでは細かな仕様が分からないため、型式が重要な情報になります。

型式から、

  • 容量
  • 寸法
  • 電源仕様
  • 機能
  • 製品世代

などを確認できます。

写真査定では銘板を必ず撮る

LINEやフォームなどを使った写真査定では、機器全体だけでなく銘板の写真も用意します。

文字が読める距離まで近づいて撮影してください。

型式が読めない写真だけでは、概算査定の精度が下がることがあります。

2.製造年・使用年数

厨房機器では製造年も査定要素になります。

一般に、中古品として今後も使用できる期間が長いと判断しやすい機器ほど査定しやすくなります。

ただし、

「○年以内なら必ず高く売れる」

「○年以上なら必ず買取不可」

という全国共通の基準があるわけではありません。

同じ年式でも、機器の種類、メーカー、状態、中古市場での需要によって扱いは変わります。

古いからといって査定前に処分しない

年式が古い機器でも、機種や状態によって取り扱う買取会社があります。

自分で「古いから売れない」と判断し、撤去業者へ処分を依頼する前に型式と年式を伝えて確認します。

3.動作状態

中古厨房機器として再販するには、正常に使用できるかが重要です。

例えば業務用冷蔵庫なら、

  • 設定温度まで冷えるか
  • 異常表示がないか
  • 異音がないか
  • ドアが正常に閉まるか
  • パッキンが大きく破損していないか

などを確認します。

製氷機なら製氷、食器洗浄機なら給排水や洗浄動作、フライヤーなら加熱状態など、機器によって確認内容は異なります。

「現在使用中」は有用な情報

閉店直前まで通常営業で使用している厨房機器であれば、その事実も査定時に伝えます。

写真だけで停止中の機器を見るより、現在の使用状況を把握しやすくなります。

故障しているならその内容を伝える

故障している機器でも、必ず査定対象外になるとは限りません。

ただし、故障を隠して正常品として査定を受けると、現地確認や引取時に金額が変わる可能性があります。

例えば、

  • 冷えが弱い
  • エラーコードが出る
  • 異音がある
  • 一部ボタンが反応しない
  • 水漏れがある

など、把握している不具合は事前に伝えます。

4.傷・汚れ・サビなど外観状態

厨房は水、油、熱を扱うため、同じ年式でも機器状態に差が出ます。

査定前には、

  • 大きな傷
  • へこみ
  • サビ
  • 腐食
  • 油汚れ
  • 焦げ付き
  • 破損

などを確認します。

通常清掃で落とせる汚れは清掃しておく

厨房機器を新品同様に磨き上げる必要はありません。

ただし、通常の清掃で落とせる油汚れなどを落としておけば、機器本体の状態を査定担当者が確認しやすくなります。

無理に傷を隠さない

傷やサビを塗装などで隠そうとすると、かえって状態確認が難しくなる場合があります。

現状が分かる状態で査定を受けます。

5.付属品の有無

本体だけでなく、付属品も確認します。

例えば、

  • 棚板
  • トレー
  • ホテルパン
  • ホース
  • 給排水部品
  • リモコン
  • 説明書

などです。

付属品が不足していても売却できる機器はありますが、次の利用者が買い足す必要があるため査定へ影響する場合があります。

店舗内や倉庫に保管している付属品があれば、本体と一緒に確認します。

6.サイズ・容量・電源・ガスなどの仕様

厨房機器は同じカテゴリーでも仕様が大きく異なります。

例えば冷蔵庫なら、

  • 奥行
  • 高さ
  • 容量
  • 扉数
  • 冷蔵・冷凍区分
  • 電源

などがあります。

ガス機器では、都市ガス用かLPガス用かも確認します。

中古市場では、次の利用者が設置しやすい仕様かどうかも関係するためです。

型式が分からない場合はサイズを測る

銘板が剥がれている、文字が消えているなどで型式が確認できない場合は、少なくとも、

  • 奥行
  • 高さ
  • 電源
  • ガス種

など、分かる情報を伝えます。

7.修理歴・使用環境

同じ厨房機器でも、どのように使われてきたかで状態は変わります。

査定時には、分かる範囲で、

  • 新品購入か中古購入か
  • 修理歴
  • 部品交換歴
  • 日常的なメンテナンス状況
  • 屋内・屋外設置
  • どのような店舗で使っていたか

などを整理します。

修理歴があること自体だけで査定不可になるわけではありません。

どこを修理し、現在どのような状態なのかを説明できる方が、状態を判断してもらいやすくなります。

8.取り外し・搬出条件

厨房機器査定で見落としやすいのが搬出条件です。

買取会社にとっては、機器を店舗から安全に搬出し、運搬するところまで含めて取引になります。

例えば同じ業務用冷蔵庫でも、

  • 1階路面店からそのまま搬出できる
  • 地下から階段で搬出する
  • エレベーターのサイズが小さい
  • 入口より冷蔵庫が大きい
  • カウンターを外さないと搬出できない
  • 商業施設で夜間搬出しかできない

のでは条件が違います。

取り外しや搬出に追加作業が必要であれば、最終的な買取条件へ影響する可能性があります。

写真査定では何を撮ればよい?

写真やLINEなどで概算査定を依頼するときは、一台につき複数方向から撮ります。

最低限あると分かりやすいのは、

  1. 機器全体が分かる正面写真
  2. 側面写真
  3. 内部写真
  4. 銘板・型式ラベル
  5. 傷・サビ・破損箇所
  6. 付属品
  7. 設置されている状態
  8. 搬出経路

です。

機器だけでなく設置場所も撮る

大型厨房機器では、機器単体の写真だけでなく、周囲の状況も重要です。

例えば、

  • 左右にどれくらい余裕があるか
  • 上部にダクト等があるか
  • 床へ固定されているか
  • 配管・配線がどのようにつながっているか

が分かる写真を用意します。

搬出経路は入口まで撮る

厨房から、

  • 客席
  • 廊下
  • 階段
  • エレベーター
  • 店舗入口
  • 道路・搬出車両位置

まで確認できると、搬出の難易度を伝えやすくなります。

写真査定は「確定価格」とは限らない

写真査定では、写真と申告情報から概算金額を提示する方法があります。

ただし、現地で、

  • 動作状態が申告と違う
  • 年式・型式が違う
  • 大きな腐食がある
  • 搬出経路が想定より狭い
  • 特殊な取り外しが必要

ことが分かれば、最終条件が変わる場合があります。

依頼するときは、

「この写真査定額は確定額でしょうか、それとも現地確認前の概算でしょうか」

と確認します。

現地査定が向いているケース

厨房機器の点数が多い店舗では、現地査定の方が効率的な場合があります。

例えば、

  • 店舗を閉店して厨房一式を売却する
  • 10台以上の厨房機器がある
  • 大型機器が多い
  • 型式が分からない機器が多い
  • 搬出経路が複雑
  • 取り外し工事が必要
  • 買取品と処分品が混在する

場合です。

現地で確認すれば、厨房全体を見ながら、

  • 買取できるもの
  • 無料引取できるもの
  • 処分費が必要なもの

を分けてもらえる場合があります。

訪問査定・搬出については、ART-228「厨房機器の出張買取」で詳しく扱います。

機器1〜2台なら写真査定から始めやすい

一方、業務用冷蔵庫1台、製氷機1台など、対象が少数で型式も明確なら、まず写真査定から始めやすくなります。

写真・型式・年式・状態を伝え、概算金額を確認したうえで、必要に応じて現地確認へ進みます。

査定額と最終受取額を分けて確認する

厨房機器査定では、

「買取価格50万円」

という数字だけを見ないことが重要です。

確認したいのは、

  • 取り外し費
  • 搬出費
  • 運搬費
  • 人件費
  • 特殊作業費
  • その他手数料

を差し引いた後、最終的にいくら受け取れるのかです。

会社によってはこれらの費用を買取額から相殺する場合があります。

比較するなら同じ機器・同じ搬出条件で見る

複数社へ査定を依頼するときは、同じ情報を渡します。

例えば、

A社:買取価格30万円・搬出費込み

B社:買取価格35万円・搬出費8万円別途

なら、見た目の査定額だけでB社が有利とは判断できません。

比較するのは、

買取価格 − 取り外し・搬出・運搬等の費用=最終受取額

です。

査定時に「買取不可品」も確認する

閉店案件では、買取できる厨房機器と売れないものが混在します。

例えば20台あるうち、15台は買取、5台は処分ということもあります。

この場合、

  • 買取不可品も撤去してくれるか
  • 処分費はいくらか
  • 買取額と相殺できるか
  • 別業者へ頼む必要があるか

を確認します。

処分まで含めた総額で比較すると、閉店作業全体を判断しやすくなります。

査定前に電気・ガス・水道を止めない方がよい場合がある

動作確認を予定している機器では、電気・ガス・水道が使えなくなると査定しにくくなることがあります。

閉店後すぐにライフラインを解約するのではなく、

  • 厨房機器査定
  • 買取確定
  • 搬出
  • 原状回復工事

の工程を確認してから停止時期を決めます。

もちろん契約終了日や原状回復工程との調整が必要です。

原状回復業者へ処分を発注する前に査定する

閉店時に特に避けたいのが、原状回復会社へ先に、

「厨房内すべて撤去処分」

と正式発注してしまうことです。

その後で買取査定をすると、処分契約との調整が必要になったり、すでに撤去されたりする可能性があります。

基本的には、

  1. 厨房機器の査定
  2. 売るものを確定
  3. 搬出日を決定
  4. 残ったものの撤去・原状回復範囲を確定
  5. 原状回復を正式発注

の順で進めると整理しやすくなります。

居抜きで残す機器は売却しない

後継テナントへ店舗を居抜きで譲渡する可能性がある場合は、厨房機器を単品売却する前に判断します。

業務用冷蔵庫や製氷機を先に売ってしまうと、居抜き店舗としての価値が下がることがあります。

まず、

  • 店舗一体で居抜き譲渡する
  • 厨房機器を単品売却する
  • 自社で再利用する
  • 処分する

のどれにするか決めます。

厨房機器の査定前チェックリスト

  • 所有者を確認したか
  • メーカーを確認したか
  • 型式を確認したか
  • 製造年を確認したか
  • 動作状態を確認したか
  • 故障箇所を確認したか
  • 付属品を集めたか
  • 傷・サビ・汚れを確認したか
  • サイズを確認したか
  • 電源・ガス仕様を確認したか
  • 修理歴を確認したか
  • 搬出経路を撮影したか
  • 原状回復工程を確認したか

厨房機器の査定についてよくある質問

厨房機器の査定では何を見ますか?

メーカー・型式・年式、動作状態、傷・汚れ、付属品、サイズ・仕様、修理歴・使用環境、取り外し・搬出条件などを確認します。

何年前までの厨房機器なら売れますか?

一律の年数では決まりません。機種、メーカー、状態、中古需要、買取会社の在庫状況などで変わります。古くても処分前に型式・年式を伝えて確認してください。

型式が分からなくても査定できますか?

対応できる場合があります。機器全体の写真、サイズ、メーカー、電源・ガス仕様など、分かる情報を伝えます。現地査定で確認できる場合もあります。

写真だけで買取価格は決まりますか?

写真・型式・年式などから概算査定できる場合がありますが、現地で状態や搬出条件を確認した結果、最終金額が変わることもあります。概算か確定額かを確認してください。

汚れていると査定額は下がりますか?

機器の状態は査定要素の一つです。通常清掃で落とせる汚れは清掃しておくと状態を確認してもらいやすくなります。

壊れている厨房機器も査定できますか?

機種や故障内容によります。修理・部品利用が可能な機器を扱う業者もあります。把握している故障内容を事前に伝えてください。

複数社へ査定しても問題ありませんか?

比較する方法はあります。同じ機器・状態・搬出条件を伝え、査定額だけでなく搬出費などを差し引いた最終受取額で比較します。

査定を受けたら必ず売らなければなりませんか?

査定依頼時に契約条件を確認してください。一般に査定と正式な売買契約は別ですが、出張費・キャンセル条件などは会社によって異なる場合があります。

厨房機器査定は「機器価格」と「搬出後の手残り」を見る

厨房機器の査定では、主に、

  1. メーカー・型式
  2. 製造年
  3. 動作状態
  4. 外観状態
  5. 付属品
  6. サイズ・仕様
  7. 修理歴・使用環境
  8. 取り外し・搬出条件

を確認します。

査定をスムーズに進めるには、機器全体・銘板・内部・傷や破損・設置状況・搬出経路の写真を用意すると便利です。

そして、最も高い「査定額」だけで依頼先を決めないことも重要です。

取り外し・搬出・運搬などを差し引いた後に、実際にいくら受け取れるのかまで確認します。

閉店に伴って厨房機器一式を売却する場合は、飲食店の閉店で厨房機器は買取できる?をご覧ください。

厨房機器・店舗什器全体の買取については、設備・什器買取ガイドで整理しています。

機器が多く、写真だけでは査定しにくい場合は、次のART-228「厨房機器の出張買取」で現地査定・搬出の進め方を詳しく解説します。

閉店期限が決まっており、査定・厨房機器搬出・原状回復をどの順番で組めばよいか判断できない場合は、お問い合わせから店舗の設備数・退去期限・搬出条件をご連絡ください。

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