オフィスの移転・縮小・閉鎖では、デスク、チェア、書庫、ロッカー、会議テーブルなど、大量の家具が一度に不要になることがあります。
これらは状態やメーカー、数量によって中古オフィス家具として買取できる可能性があります。
ただし、オフィス家具は「新品時に高かったから高く売れる」とは限りません。メーカー・シリーズ・型番・使用年数・状態・数量・中古需要・搬出条件などをまとめて査定します。
また、大量案件では、査定額が高くても、解体・搬出・養生・車両・階段作業などの費用が大きければ、最終的に手元へ残る金額が少なくなることがあります。
そのため、オフィス家具の売却では査定額だけでなく、搬出・処分まで含めた最終受取額で業者を比較することが重要です。
この記事では、オフィス移転・閉鎖で売れやすい家具と、査定前に確認したい8項目を整理します。
オフィス家具で買取対象になりやすいもの
代表的な買取対象には、次のようなものがあります。
| 分類 | 主な家具 | 査定で確認しやすい項目 |
|---|---|---|
| デスク | 平机、片袖机、両袖机、フリーアドレスデスク、昇降デスク | メーカー、シリーズ、型番、サイズ、天板状態、袖・鍵 |
| チェア | 事務椅子、メッシュチェア、役員椅子、会議椅子 | メーカー、型番、張地、昇降・リクライニング、キャスター |
| 収納 | 書庫、キャビネット、ロッカー、ワゴン | サイズ、扉・鍵、棚板、へこみ、同一ロット |
| 会議家具 | 会議テーブル、ミーティングチェア、折りたたみテーブル | サイズ、天板、脚部、数量、シリーズ |
| 応接・ラウンジ | ソファ、ローテーブル、ラウンジチェア | ブランド、張地、汚れ、破れ、セット構成 |
| その他 | パーティション、ホワイトボード、受付家具等 | サイズ、仕様、再利用性、分解・搬出条件 |
現行の買取事業者でも、デスク、チェア、ロッカー、書庫、応接家具、ホワイトボード、金庫、オフィス家電など幅広い品目を扱う例があります。
一方で、買取基準や最低数量は業者ごとに異なります。大量案件を得意とする会社もあれば、ブランド家具の少量買取に強い会社もあります。
査定前に確認する8項目
1.自社所有か、リース・レンタル品か確認する
最初に所有権を確認します。
オフィス内の家具には、
- 自社購入品
- リース品
- レンタル品
- 貸主・ビル側所有品
- グループ会社・他拠点から借りている物
が混在していることがあります。
自社所有でない家具を勝手に売却しないよう、固定資産台帳、購入記録、リース・レンタル契約、社内資産管理表などを確認します。
リース家具についてはオフィス家具のリース返却で別に整理しています。
2.メーカー・シリーズ・型番を確認する
オフィス家具では、メーカーやシリーズが中古市場での再販性に影響します。
例えば、オカムラ、コクヨ、イトーキなどのオフィス家具や、ハーマンミラー、USMハラー、カッシーナなどのブランド家具を積極的に扱う買取事業者があります。
査定前に、
- メーカー
- シリーズ名
- 型番
- 製造時期が分かる表示
を確認し、ラベルやシールを撮影しておきます。
型番が分からない場合でも査定できる場合はありますが、特定できるほど事前査定の精度を上げやすくなります。
3.使用年数・状態・動作を確認する
査定では、傷や汚れだけでなく、家具として正常に使えるかも確認します。
- デスク天板の傷・欠け
- チェアの張地の破れ・汚れ
- 昇降機構やリクライニングの動作
- キャスターの破損
- 書庫・ロッカーの扉開閉
- 鍵の有無
- 棚板・配線部品等の欠品
- へこみ・サビ・変色
などです。
買取事業者の中には「製造から10年程度」を一つの基準にする会社もありますが、これは業界共通の固定基準ではありません。
ブランド、シリーズ、状態、数量、需要によって古くても査定対象になる場合があるため、年式だけで廃棄を決めないようにします。
4.数量と同一シリーズのまとまりを確認する
法人向けの中古オフィス家具では、「同じ家具がまとまっている」ことが再販しやすさにつながる場合があります。
- 同一型番のチェア100脚
- 同一シリーズのデスク50台
- 同じサイズの書庫20台
- 会議テーブルとチェアのセット
などです。
査定前に、品目ごとの数量を数え、同一モデルをまとめて一覧にします。
5.サイズ・仕様・付属品を整理する
- 幅・奥行・高さ
- カラー
- 袖机の有無
- 鍵
- 棚板
- ケーブルトレー
- パネル・幕板
- 可動肘・ヘッドレスト等のオプション
を確認します。
付属品が別の場所に保管されている場合は、査定前に本体とそろえておきます。
6.写真査定用の情報をそろえる
- 家具全体の写真
- メーカー・型番ラベル
- 傷・破損箇所
- 同一家具が並んでいる状態
- 数量が分かる一覧
- 設置フロア
- 搬出経路
大量案件では、Excel等で「メーカー/品名/型番/数量/状態/設置場所」を一覧化しておくと、複数業者への査定依頼でも条件をそろえやすくなります。
7.搬出条件を確認する
- 何階から搬出するか
- 荷物用エレベーターの有無・サイズ
- 階段搬出の有無
- 共用部の養生範囲
- ビルの搬出申請
- 作業可能時間
- トラックの駐車・荷捌き場所
- 家具の解体が必要か
- 重量物があるか
を確認します。
「出張査定無料」と「搬出も無料」は同じ意味ではありません。
8.退去日・原状回復日程から逆算する
- 新オフィスへ移設する家具を決める
- リース・レンタル返却品を分ける
- 買取候補を査定する
- 搬出日を確定する
- 買取不可品の処分方法を決める
- 残置物を撤去する
- 原状回復工事へ引き渡す
という順番で整理します。
退去直前まで査定を待つと、複数社比較や大量搬出の日程確保が難しくなり、売れる家具まで処分へ回さざるを得ないことがあります。
オフィス家具は何年まで買取できる?
一律の年数基準はありません。
例えば、リスタは主なオフィス家具について「製造から10年」を買取の目安として案内していますが、これは同社の基本ルールです。
一方、ブランド家具や需要の高いシリーズでは、年数だけでなく状態・希少性・再販需要が重視されることがあります。
- 10年以上だから必ず売れない
- 5年以内だから必ず高く売れる
とは考えず、メーカー、モデル、状態、数量、需要、搬出条件を含めて査定します。
ブランド家具と一般オフィス家具は査定先を分けるべき?
場合によっては分ける価値があります。
例えば、一般的なデスクや書庫は法人向け中古オフィス家具業者、ハーマンミラーやUSMハラー等のブランド家具はデザイナーズ家具専門業者の方が評価しやすいことがあります。
ただし、業者を増やすほど、査定日程、搬出日程、搬出経路、残品管理の調整が増えます。
そのため、まずオフィス全体を一括査定し、高額になりそうなブランド家具だけ専門査定を追加する方法もあります。
オフィス家具は査定額より最終受取額で比較する
| 業者A | 業者B | |
|---|---|---|
| 家具買取額 | 50万円 | 40万円 |
| 解体・搬出・養生・車両費 | 25万円 | 8万円 |
| 最終受取額 | 25万円 | 32万円 |
最終受取額 = 買取額 − 解体・搬出・養生・車両等の費用 − 買取不可品の処分費
で比較します。
買取できない家具が混在する場合はどうする?
- 古く再販需要が低い家具
- 破損が大きい家具
- メーカー・型番が不明な旧式家具
- 木製・金属・樹脂が複合した大型家具
- 解体コストが高い造作家具
などは値段が付かない場合があります。
この場合は、買取品と処分品を同じ業者へ一括依頼する方法と、買取業者と廃棄物処理業者を分ける方法があります。
買取と処分を同時に頼む方法はオフィス家具の買取と処分で詳しく整理しています。
処分する家具は廃棄物処理ルートまで確認する
事業活動に伴って不要になり、廃棄するオフィス家具は、事業系廃棄物として適切に処理する必要があります。
環境省は、事業者が産業廃棄物の処理を外部業者へ委託した場合でも、排出事業者の処理責任がなくなるわけではないと案内しています。
- 何が買取で何が廃棄か
- 処分費はいくらか
- 処分を誰が担当するか
- 適切な処理ルートになっているか
を確認します。
オフィス全体の不要品処分はオフィス不用品の処分方法を確認してください。
OA機器・PCは家具と分けて管理する
PC、モニター、複合機、サーバー、ネットワーク機器などは、
- データ消去
- リース契約
- 事業系PCリサイクル
- 機密情報管理
など、家具とは異なる確認が必要です。
OA機器を売却する場合はオフィスOA機器の買取、処分する場合はオフィスOA機器の処分で別に整理しています。
買取業者を選ぶときの確認ポイント
古物商許可を確認する
中古品を継続的に買い取る古物商には許可が必要です。
会社情報と古物商許可の表示を確認します。
法人・大量案件の実績を確認する
数百点規模やフロア丸ごとの案件では、法人撤去・大量買取の体制がある業者の方が工程を組みやすい場合があります。
見積内訳を確認する
- 買取対象
- 買取金額
- 解体費
- 搬出費
- 養生費
- 車両費
- 処分対象
- 処分費
を可能な範囲で分けて確認します。
退去日まで対応できるか確認する
査定額が高くても、指定した搬出日までに対応できなければ退去工程へ影響します。
価格と日程をセットで比較します。
オフィス家具を高く売るためにできること
同一モデルをまとめる
同じメーカー・型番・色の家具を一覧化し、まとまった数量として査定してもらいます。
付属品をそろえる
鍵、棚板、袖机、パネル、配線部品、肘・ヘッドレストなどを本体とそろえます。
傷や不具合を事前に伝える
傷・破損・欠品を隠さず写真で共有します。
退去直前ではなく早めに査定する
大量案件では、現地調査、複数社比較、ビル搬出申請、車両・作業員確保に時間がかかります。
売却・移設・処分を同時に仕分ける
新拠点へ持っていく家具まで査定対象にしないよう、資産一覧を先に整理します。
オフィス家具買取の査定前チェックリスト
| 確認項目 | 確認 |
|---|---|
| 自社所有・リース・レンタル品を分けた | □ |
| メーカー・シリーズ・型番を確認した | □ |
| 使用年数・傷・汚れ・動作を確認した | □ |
| 品目ごとの数量を数えた | □ |
| サイズ・付属品を整理した | □ |
| 写真・家具一覧を作った | □ |
| 搬出経路・EV・養生・作業時間を確認した | □ |
| 解体・搬出費を含む最終受取額を比較した | □ |
| 買取不可品の処分費・処理ルートを確認した | □ |
| 退去・原状回復前の搬出日を確定した | □ |
オフィス家具買取FAQ
オフィス家具はどんなものが売れますか?
デスク、チェア、書庫、キャビネット、ロッカー、会議テーブル、応接家具などが査定対象になる場合があります。メーカー、型番、状態、数量、中古需要、搬出条件等で買取可否が変わります。
大量のオフィス家具も買取できますか?
数十点・数百点やフロア単位の大量案件に対応する法人向け買取業者があります。品目・型番・数量・設置場所を一覧化すると査定が進みやすくなります。
何年使った家具まで売れますか?
一律の基準はありません。製造から10年程度を目安にする業者もありますが、ブランド、シリーズ、状態、数量、中古需要等によって異なります。
型番が分からなくても査定できますか?
可能な場合があります。家具全体、メーカー表示、サイズ、状態、数量が分かる写真を送ります。型番を確認できる方がより具体的な査定を受けやすくなります。
同じオフィスチェアが100脚あると査定は変わりますか?
同一モデル・同色がまとまっていることは再販しやすさにつながる場合があります。ただし、需要や在庫状況、搬出条件も含めて判断されます。
出張査定無料なら搬出も無料ですか?
必ずしも同じではありません。解体、搬出、養生、車両、階段作業等が別費用になることがあります。最終受取額で比較してください。
リース中のオフィス家具は売れますか?
自社所有でない家具は自由に売却できません。リース・レンタル契約を確認し、返却や承継等の扱いを契約先へ確認してください。
売れない家具も一緒に引き取ってもらえますか?
買取と処分を一括対応する業者があります。ただし、買取対象と廃棄対象、処分費、廃棄物処理ルートを分けて確認してください。
オフィス移転ではいつ査定を依頼すべきですか?
大量案件では早めに始めます。新拠点へ持っていく家具が決まった後、退去・原状回復の着工前に査定・搬出を完了できるよう逆算してください。
オフィス家具は「売却価格」より退去全体の最終差額で判断する
オフィス家具を売却するときは、単に最も高い査定額を提示した会社を選ぶのではなく、
所有権 → メーカー・型番 → 状態 → 数量 → サイズ・付属品 → 写真・一覧 → 搬出条件 → 退去期限
を整理します。
そのうえで、解体・搬出・養生・車両・買取不可品の処分費まで含めて、最終的にいくら受け取る、またはいくら支払うのかを比較してください。
デスクはオフィスデスクの買取、チェアはオフィスチェアの買取、現地査定はオフィス家具の出張買取、買取と処分をまとめる場合はオフィス家具の買取・処分へ進んでください。
オフィス移転・縮小・閉鎖で大量の家具を査定し、搬出・買取不可品の処分まで含めた最終費用を比較したい場合は、お問い合わせから相談できます。
