オフィス移転、縮小、拠点閉鎖などで大量のチェアが不要になった場合は、廃棄を決める前に買取できるか確認する価値があります。
オフィスチェアは中古市場があり、一般的な事務椅子だけでなく、高機能チェア、役員用チェア、ミーティングチェアなども売却対象になる場合があります。
ただし、同じメーカーのチェアでも査定条件は同じではありません。
メーカーや年式だけでなく、シリーズ・型番、装備、張地、昇降やリクライニングの動作、座面・肘・キャスターの状態、さらに同じモデルが何脚まとまっているかまで確認されます。
法人案件では搬出人員や養生、車両などの費用もあるため、1脚あたりの査定額だけでなく、最終的に会社へいくら残るかまで比較することが重要です。
この記事では、オフィスチェアを売る前に確認したい8項目と、移転・閉鎖時の査定・搬出の進め方を整理します。
オフィスチェアは中古でも買取対象になる
オフィスチェアは、中古オフィス家具の中でも独立した流通がある品目です。
特に、メーカー・シリーズが分かり、中古で再販しやすいチェアは査定対象になりやすくなります。
例えば、中古市場では次のようなメーカーのチェアが扱われています。
- オカムラ
- コクヨ
- イトーキ
- 内田洋行
- プラス
- ナイキ
- ハーマンミラー
- スチールケース
- エルゴヒューマン
- ヘイワース
ただし、メーカー名だけで買取価格が決まるわけではありません。
同じメーカーでもシリーズ、仕様、年式、状態、数量、中古需要によって評価は変わります。
オフィス家具全体を売却する場合はオフィス家具の買取も確認してください。
オフィスチェアの査定前に確認する8項目
1.メーカー・シリーズ・型番
最初に確認したいのは、メーカー名だけでなくシリーズと型番です。
例えば同じオカムラでも、コンテッサ、バロン、シルフィーなど複数のシリーズがあります。
さらに同じシリーズ内でも、
- 背もたれの仕様
- 肘の種類
- ヘッドレスト
- ハンガー
- ランバーサポート
- 脚やフレームの仕様
などによって製品コードが異なることがあります。
査定前には、座面裏や背面などにあるラベルを確認し、型番が読める写真を撮ります。
型番が分からない場合でも、チェア全体と操作レバー、肘、背面などを撮影すれば、査定先がシリーズや仕様を判断できる場合があります。
2.チェアの種類
オフィスで使用する椅子には複数の種類があります。
例えば、
- タスクチェア・OAチェア
- 高機能ワークチェア
- 役員用チェア
- ミーティングチェア
- スタッキングチェア
- ネスティングチェア
- カウンターチェア
- 応接用チェア
などです。
種類によって中古での用途や買い手が異なるため、「椅子が50脚」とだけ伝えるより、どの種類が何脚あるかを分けておきます。
3.背・座の素材と張地
チェアでは背もたれ・座面の素材も確認します。
代表的なのは、
- メッシュ
- 布張り
- クッション
- 合成皮革
- 革
- 樹脂
などです。
メッシュチェアであれば破れ・伸び、布張りであれば擦れ・染み・臭い、クッションであれば座面のへたりなどを確認します。
見た目が同じでも張地やカラーが違う場合があるため、大量売却では同色・同仕様が何脚あるかまで整理すると査定しやすくなります。
4.肘・ヘッドレストなどの装備
オフィスチェアは、同じシリーズでも装備によって仕様が変わります。
例えば、
- 肘なし
- 固定肘
- 上下調整できる可動肘
- 多方向へ動く肘
- ヘッドレスト
- ランバーサポート
- ハンガー
などがあります。
高機能チェアでは、前傾機能や座面奥行調整などを備えるモデルもあります。
そのため、「同じシリーズ」というだけで同一査定になるとは限りません。
大量にある場合は、肘付き20脚・肘なし10脚のように仕様別に数量を分けます。
5.昇降・リクライニングなどの機能
外観がきれいでも、チェアとしての機能に不具合があると査定へ影響することがあります。
可能な範囲で、
- 座面が上下するか
- 座ったときに高さが勝手に下がらないか
- リクライニングするか
- リクライニング固定ができるか
- 座面奥行調整が動くか
- 可動肘が正常に動くか
などを確認します。
特にガスシリンダーが弱っているチェアでは、座っているうちに座面が下がることがあります。
不具合がある場合は隠さず、「昇降不可」「リクライニング固定不可」など現在の状態を伝えます。
6.座面・背もたれ・肘・キャスターの状態
長期間使用したオフィスチェアでは、各部に消耗が出ます。
査定前には、
- 座面のへたり
- 布地の擦れ・破れ
- メッシュの破れ・伸び
- 背もたれの破損
- 肘パッドの割れ・剥がれ
- 脚部の傷
- キャスターの割れ・欠け
- キャスターが正常に回転するか
- 目立つ染み・臭い
を確認します。
多少の使用傷があるだけで直ちに買取不可になるとは限りません。
一方、メッシュの大きな破れ、構造部品の破損、強い臭いなどは再販のための修理・クリーニング費用に影響する場合があります。
7.同一モデル・同色が何脚あるか
法人のオフィスチェア売却で特に確認したいのが数量です。
「椅子が100脚ある」だけではなく、
- Aシリーズ・ブラック:40脚
- Aシリーズ・ブルー:20脚
- Bシリーズ・肘付き:15脚
- ミーティングチェア:25脚
のように分けます。
中古オフィス家具では、次に導入する企業側が「同じチェアを20脚」「同じ色で30脚」のようにまとまった数量を求める場合があります。
そのため、異なるモデルが100脚ばらばらにある場合と、同一型番・同色が100脚揃っている場合では、再販条件が異なることがあります。
大量だから必ず1脚あたりの査定額が上がるわけではありませんが、「揃っていること」は査定時に伝えるべき情報です。
8.搬出条件
法人の大量買取では、商品価値だけでなく搬出条件も最終金額へ影響します。
確認するのは、
- 何脚あるか
- 何階から搬出するか
- エレベーターが使えるか
- 搬出用EVの予約が必要か
- 共用部の養生が必要か
- 車両を建物近くへ付けられるか
- 搬出可能な曜日・時間
- ビルへの作業申請が必要か
- 他の家具も同時搬出するか
です。
例えば100脚の査定額が付いても、夜間搬出、多人数作業、長距離搬送などの条件があれば費用が変わることがあります。
業者比較では、査定額-搬出・養生・車両・その他費用=最終受取額で確認します。
搬出費については什器・設備の買取で搬出費はかかる?も参照してください。
高機能チェア・ブランドチェアは一般チェアと分けて査定する
オフィスにあるチェアをすべて「事務椅子」として一括査定すると、中に価値の異なる製品が混ざっている場合があります。
例えば、オカムラの上位シリーズや、ハーマンミラー、スチールケースなどのブランドチェアは、中古市場で個別のシリーズ名・モデル名で流通しています。
そのため、
- メーカー名が分かる
- シリーズが分かる
- 型番が確認できる
- 一般チェアより購入価格が高かった
- 高機能な調整機構がある
チェアは、一般的なOAチェアと分けて一覧化しておく方法があります。
購入価格が高かったから高額で売れるとは限りませんが、モデルを特定せず大量家具の一部として処分するより、個別査定できる状態にしておく方が判断しやすくなります。
1脚だけでも売れる?大量買取との違い
1脚から対応する買取事業者もあれば、法人の出張買取では一定数量以上を主な対象としている事業者もあります。
これは全国共通ルールではありません。
高単価なブランドチェアなら1脚でも出張・宅配・店頭等の選択肢がある一方、一般的な事務椅子1脚では、出張人件費・車両費とのバランスから買取が難しい場合があります。
反対にオフィス閉鎖で数十脚・数百脚まとまる場合は、デスクやロッカーなど他の家具と一緒に法人案件として査定できます。
オフィス家具全体の買取と合わせて判断してください。
オフィスチェアの年式はどこまで影響する?
年式は査定項目の一つですが、「製造から○年以上なら全国どこでも買取不可」という共通ルールはありません。
例えば、年式が古くても、
- 中古需要のあるシリーズ
- 状態が良い
- 同じモデルがまとまっている
- 交換部品や再販ルートがある
などによって査定対象になる場合があります。
一方、新しいチェアでも大きな破損や強い臭い、機能不良等があれば評価が下がることがあります。
年式だけで廃棄を決めず、メーカー・シリーズ・型番・状態と合わせて査定します。
壊れたオフィスチェアでも査定できる?
故障・破損があるチェアの扱いは事業者によって異なります。
例えば、
- ガスシリンダーが弱い
- キャスターが1個壊れている
- 肘パッドが劣化している
- 座面がへたっている
- メッシュが破れている
- リクライニングが動かない
といった状態があります。
部品交換やクリーニングで再販できると判断されれば査定対象になる場合もありますが、修理費が再販価値を上回れば価格が付かないこともあります。
売却のために先に修理する必要があるとは限りません。
現在の状態を写真で伝えて、現状査定と修理後の見込みを比較します。
査定前に清掃した方がよい?
簡単に取り除けるほこりや汚れは、状態を確認しやすくする意味で清掃しておく方法があります。
例えば、
- 座面・背面のほこり
- メッシュに付着したごみ
- 樹脂部分の汚れ
- キャスターに絡んだ髪やごみ
などです。
一方で、査定額を上げるためだけに分解したり、張地を強い薬剤で洗浄したりする必要はありません。
変色や破損につながる可能性があるため、メーカーの通常のお手入れ方法の範囲を基本にします。
査定前に用意する写真
写真査定では、次の情報が分かる写真を揃えるとやり取りが進めやすくなります。
- チェア全体の正面
- 背面
- 側面
- 座面
- メーカー・型番ラベル
- 肘・ヘッドレスト等の装備
- 操作レバー
- キャスター・脚
- 破れ・汚れ・傷などの箇所
- 同一チェアが並んでいる全体写真
大量の場合、100脚を1脚ずつ撮影する必要があるとは限りません。
同一モデルごとに代表的な個体の写真、型番、数量を整理し、傷みが強い個体だけ別途写真を用意すると効率的です。
大量売却ではチェア一覧を作る
オフィス移転や閉鎖で大量のチェアを売却する場合は、簡単な一覧を作っておくと査定比較がしやすくなります。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| メーカー | オカムラ |
| シリーズ | シルフィー |
| 型番 | ラベル記載の製品コード |
| 仕様 | メッシュ背・可動肘 |
| 色 | ブラック |
| 数量 | 32脚 |
| 状態 | 通常使用/一部座面汚れ |
| 設置場所 | 5階・EVあり |
デスクについても同時に売却する場合はオフィスデスクの買取を確認してください。
同じモデルをバラバラの日に売らない方がよい場合がある
移転準備中に、「まだ使う分を残して、不要になった椅子から少しずつ売る」という方法を取ることがあります。
業務上必要なら問題ありませんが、同一モデルを20脚、さらに10脚、最後に15脚という形で分けると、まとまったロットとして査定できなくなる場合があります。
また、搬出車両・人員が複数回必要になり、全体費用が増える可能性もあります。
売却できる時期が近いのであれば、
- 最終使用日
- 移転日
- 搬出可能日
- 何脚を残す必要があるか
を整理し、まとめて搬出できるか査定先へ相談します。
査定額だけで買取業者を比較しない
例えば、A社がチェア100脚を20万円、B社が18万円と査定したとしても、A社で別途搬出費が5万円、B社は搬出込みなら、最終受取額は逆転します。
法人案件では、
- 買取額
- 出張査定費
- 搬出人件費
- 養生費
- 車両費
- 階段等の追加作業費
- 値段が付かないチェアの処分費
を確認します。
「出張査定無料」と「搬出費無料」は同じ意味ではありません。
最終的な精算額を見積書で確認します。
値段が付かないチェアをどうするかも同時に確認する
オフィス閉鎖では、すべてのチェアに買取価格が付くとは限りません。
例えば、50脚のうち30脚だけが買取対象になり、残り20脚は処分になる場合があります。
その場合は、
- 買取対象だけを引き取ってもらう
- 買取品と処分品を一括で依頼する
- 処分品だけ別の適正な処理ルートへ回す
方法を比較します。
オフィス全体の不要品処理についてはオフィスの不用品処分も確認してください。
オフィスチェアを売る流れ
- 所有関係を確認する
自社購入品か、レンタル・リース・貸与品ではないかを確認します。 - メーカー・型番を確認する
本体ラベルとチェア全体を撮影します。 - 同一モデルごとに数量を数える
シリーズ・仕様・色が同じものをまとめます。 - 装備と状態を確認する
肘、ヘッドレスト、張地、昇降、リクライニング、キャスター等を確認します。 - 搬出条件を整理する
階数、EV、養生、搬出時間、車両条件を確認します。 - 査定を依頼する
写真・一覧を送るか、必要に応じ現地査定を受けます。 - 処分品も含めた総額を確認する
買取対象外のチェアがある場合は処分費も確認します。 - 最終受取額で比較する
査定額から搬出・養生・運搬等を差し引いた金額で判断します。
よくある質問
古いオフィスチェアでも買取できますか?
年式だけで一律に決まるものではありません。メーカー、シリーズ、型番、状態、中古需要、同一モデルの数量などによって査定可否は変わります。
オフィスチェア1脚だけでも売れますか?
事業者によって異なります。ブランドチェアなどは1脚でも査定対象になることがありますが、一般的な事務椅子1脚では出張費とのバランスから対応できない場合もあります。店頭・宅配・出張など対応方法も確認してください。
同じチェアが大量にあると高く売れますか?
必ず高くなるとは限りませんが、同一シリーズ・同一仕様・同色がまとまっていることは、法人向け中古販売での再販性に影響する場合があります。数量はモデルごとに分けて伝えてください。
ガスシリンダーが弱いチェアでも売れますか?
業者やモデルによって異なります。ガスシリンダーを交換して再販できる製品もありますが、修理費とのバランスで買取不可になる場合もあります。現在の状態を伝えて査定を受けます。
メッシュが破れているチェアは買取できますか?
破れの程度、モデル、交換部品の有無などによります。大きな破れは評価に影響しやすいため、写真で状態を伝えてください。
ハーマンミラーなどの高級チェアは別に査定した方がよいですか?
シリーズ・仕様単位で中古流通しているチェアは、一般チェアとは分けて型番を確認した方が査定しやすくなります。購入時の価格だけで売却額を判断せず、現在のモデル・仕様・状態で査定します。
査定前にチェアを清掃した方がよいですか?
ほこりや簡単な汚れを落とし、状態を確認しやすくする程度で十分です。査定額を上げる目的で強い薬剤を使ったり、分解・張替えを先に行ったりする必要はありません。
キャスターや肘を外してから査定しますか?
通常は組み立てた状態で査定できます。搬出時に分解するかどうかは、チェアの種類・搬出経路・業者の作業方法によります。査定前に部品を外して紛失しないようにしてください。
買取できないチェアはそのまま置いていってもらえますか?
対応は業者によって異なります。買取品と処分品を同時に扱える場合もありますが、処分費や処理方法を別途確認してください。
オフィスチェアは「1脚の価格」よりモデル・数量・搬出までまとめて見る
オフィスチェアの買取では、メーカー名と年式だけを伝えて査定するより、シリーズ・型番・仕様・状態・数量まで整理した方が条件を比較しやすくなります。
特に法人の大量売却では、同一モデルがまとまっていることが中古再販上の価値になる場合があります。
一方で、ガスシリンダー、メッシュ、座面、肘、キャスターなどの消耗や、搬出条件によって最終金額は変わります。
所有確認 → メーカー・型番確認 → モデル別数量整理 → 装備・動作・状態確認 → 搬出条件確認 → 査定 → 処分品を含む費用確認 → 最終受取額比較という順番で進めます。
オフィス閉鎖・移転でデスク、ロッカー、会議テーブルなども不要になる場合は、チェアだけを先に処分せず、オフィス家具一式として査定できるか確認する方法もあります。
オフィスチェアや家具の売却・搬出・処分をまとめて整理したい場合は、店舗・オフィスの退去について相談するから相談できます。
