飲食店や食品を扱う店舗を閉店・移転するとき、厨房に残ったコールドテーブルは、処分する前に買取できるか確認する価値があります。
コールドテーブルは、冷蔵・冷凍機能と作業台を兼ねる横型の業務用冷凍冷蔵機器です。「台下冷蔵庫」「横型冷蔵庫」「テーブル型冷蔵庫」などと呼ばれることもあります。
中古厨房機器として流通していますが、同じコールドテーブルでも種類はさまざまです。
冷蔵だけの機種、冷凍だけの機種、冷凍室と冷蔵室を併せ持つ機種があり、幅・奥行・高さ、ドア数、庫内容量、ドロワー型、低床型、シンク付きなどによって用途が変わります。
査定では年式やメーカーだけではなく、「次の厨房でその機種を使いやすいか」という仕様と状態が重要です。
この記事では、コールドテーブルを売る前に確認したい8項目と、売れなかった場合の処理まで整理します。
コールドテーブルは中古でも買取対象になる
コールドテーブルは、限られた厨房スペースで食材を冷蔵・冷凍しながら、その上を作業台として使える業務用機器です。
中古市場では、例えば次のようなメーカーが流通しています。
- ホシザキ
- フクシマガリレイ
- パナソニック
- 大和冷機
- フジマック
- マルゼン
ただし、メーカー名だけで査定額が決まるわけではありません。
型番、年式、冷蔵・冷凍の区分、サイズ、冷却状態、庫内・天板の状態、搬出条件などを合わせて査定します。
コールドテーブルと業務用冷蔵庫は何が違う?
コールドテーブルも広い意味では業務用冷蔵庫・冷凍庫の一種です。
特徴は、縦型ではなく横型・台下型で、天板部分を厨房の作業台として使えることです。
| 機器 | 主な特徴 |
|---|---|
| 縦型業務用冷蔵庫 | 高さを利用して庫内容量を確保しやすい |
| コールドテーブル | 横型・台下型で、天板を作業台として利用しやすい |
| 冷凍コールドテーブル | 作業台下で冷凍保存する |
| 冷凍冷蔵コールドテーブル | 1台で冷蔵室と冷凍室を持つ |
一般的な業務用冷蔵庫全体については業務用冷蔵庫の買取、冷凍庫については業務用冷凍庫の買取で詳しく整理しています。
コールドテーブルの査定前に確認する8項目
1.メーカー・型番・年式
査定を依頼するときは、まず本体の銘板を確認します。
少なくとも、
- メーカー
- 型番
- 製造番号
- 製造年月・年式が分かる情報
- 電源仕様
を撮影しておきます。
型番が分かれば、買取業者側でサイズ、庫内容量、冷蔵・冷凍区分、電源、重量等の仕様を確認しやすくなります。
年式は重要ですが、「○年以上なら必ず買取不可」という全国共通基準はありません。
古い機器でも、メーカー・型番・状態・中古需要によって査定対象になる場合があります。
厨房機器は何年まで買取できる?も確認してください。
2.冷蔵・冷凍・冷凍冷蔵のどのタイプか
コールドテーブルには、大きく分けて、
- 冷蔵タイプ
- 冷凍タイプ
- 冷凍冷蔵タイプ
があります。
さらに、ドロワー型、低コールド、サンドイッチテーブル、シンク付きなどの派生機種もあります。
種類によって利用する店舗・メニューが変わるため、中古需要も同じではありません。
「コールドテーブル1台」とだけ伝えず、型番から機種区分を確認します。
3.幅・奥行・高さ
コールドテーブルでは外形寸法が特に重要です。
厨房は通路や他の厨房機器との位置関係が決まっているため、数センチ違うだけでも設置できないことがあります。
査定では、
- 幅
- 奥行
- 高さ
を確認します。
例えば同じ冷蔵タイプでも、幅900mm前後の小型機と、1500mm・1800mm程度の機種では想定される厨房が違います。
大きいほど必ず高く売れるわけではなく、中古市場で使いやすいサイズかどうかも影響します。
4.庫内容量・ドア数・ドロワーなどの仕様
外寸だけでなく、実際にどのくらい食材を収納できるかも確認します。
例えば、
- 有効内容積
- 2ドア・3ドアなどの扉構成
- 冷凍室と冷蔵室の配置
- ドロワータイプ
- 棚板の枚数
などです。
棚板や網棚、排水部品など付属品が残っている場合は、捨てずに査定時に一緒に確認してもらいます。
5.設定温度まで正常に冷えるか
冷凍冷蔵機器では、通電するだけでは正常動作とは判断できません。
可能であれば、営業中または電源を止める前に、
- 電源が入る
- 庫内が冷える
- 設定温度付近まで下がる
- エラー表示がない
- 異音がない
- 水漏れがない
ことを確認します。
冷凍室がある場合は、冷蔵室だけでなく冷凍側も確認します。
閉店後に電気を解約してしまうと冷却確認ができないため、売却する可能性があるなら電源停止前に状態を記録しておくと査定を進めやすくなります。
6.天板・庫内・扉・パッキンの状態
コールドテーブルは天板を作業台として使うため、縦型冷蔵庫にはない確認ポイントがあります。
例えば、
- 天板のへこみ
- 深い傷
- サビ・腐食
- 加工・穴あけ跡
- 庫内の汚れ・臭い
- 扉の開閉
- ドアパッキンの破れ・劣化
- 棚板の欠品
などです。
天板に多少の使用傷があるだけで必ず買取不可になるわけではありません。
一方、著しい変形・腐食や、作業台として使いにくい加工跡などは再販時の評価に影響する可能性があります。
7.電源・冷媒・点検履歴
電源仕様も査定時に確認します。
機種によって単相100V等、仕様が異なるため銘板で確認します。
また、冷媒も型番によって異なります。
現行機種には自然冷媒を使用する製品もあるため、「コールドテーブルならすべてフロン類を使っている」とは限りません。
一方、フロン類を冷媒として使用し、フロン排出抑制法上の第一種特定製品に該当する機器では、点検・整備履歴も確認します。
本来用途で中古機器として売却する場合、対象機器については点検整備記録簿を譲渡先へ引き継ぎます。
8.搬出経路と取り外し条件
コールドテーブルは横幅があり、重量もあるため、搬出条件が査定へ影響します。
確認したいのは、
- 本体サイズ
- 厨房から出口までの通路幅
- 出入口の幅
- 段差・階段
- エレベーター
- 搬出時の養生
- 営業時間・搬出可能時間
- 商業施設等の搬出申請
- 排水等との接続状態
です。
査定額が高くても、搬出人員・養生・取り外し等の費用が大きければ最終的な手取りは小さくなります。
買取業者を比較するときは「査定額」ではなく、必要費用を差し引いた最終受取額を確認します。
厨房機器の買取で撤去費はかかる?も参照してください。
台下冷蔵庫もコールドテーブルとして査定できる?
「台下冷蔵庫」という呼び方で使用している機器も、一般にコールドテーブル・テーブル型冷蔵庫として流通している場合があります。
査定依頼時には呼び方だけで判断せず、型番の写真を送る方法が確実です。
冷蔵タイプだけでなく、台下冷凍庫や冷凍冷蔵タイプも中古流通しています。
低コールド・ドロワー・シンク付きも査定できる?
コールドテーブルには一般的な扉タイプ以外にも複数の形状があります。
低コールドテーブル
通常より高さを抑え、上部へ別の厨房機器を設置するなどの用途で使われるタイプです。
ドロワーテーブル
扉ではなく引き出し式で食材を出し入れするタイプです。
シンク付き
冷蔵庫とシンクを組み合わせた機種です。
サンドイッチテーブル
食材を配置しながら調理作業を行いやすい構造を持つ機種があります。
これらは通常型とは再販先が異なるため、特殊形状だから処分と決めず、型番を伝えて査定可否を確認します。
コールドテーブルの査定前に用意する写真
写真査定では、次の写真を用意すると状態を伝えやすくなります。
- 本体全体
- メーカー・型番が分かる銘板
- 天板
- 庫内
- 扉・パッキン
- 操作パネル・温度表示
- 棚板・付属品
- 傷・へこみ・サビ
- 電源部分
- 厨房から搬出口までの経路
冷却状態を確認できる場合は、運転中の温度表示も撮影しておきます。
厨房機器全般の査定準備は厨房機器の査定は何を見る?で整理しています。
古いコールドテーブルでも売れる?
年式は査定に影響しますが、一律の買取年限はありません。
例えば、
- メーカー・型番
- 冷蔵・冷凍の種類
- 正常に冷却できるか
- 天板・庫内の状態
- ドア・パッキンの状態
- 中古市場での需要
- 搬出条件
などによって買取可否は変わります。
古いという理由だけで先に処分せず、型番と状態を確認して査定を受けます。
故障したコールドテーブルは買取できる?
故障品を取り扱うかは買取業者によって異なります。
例えば、
- 冷えない
- 設定温度まで下がらない
- エラーが出る
- 異音がある
- 水漏れする
- 扉が閉まりにくい
場合は、現在分かっている状態を伝えます。
売却するためだけに修理を先に行う必要があるとは限りません。
現状査定額と修理費を比較して判断します。
査定前に清掃した方がよい?
通常のお手入れ範囲で、庫内や天板の汚れを落とし、状態を確認しやすくしておく方法があります。
特に、
- 庫内の食品・容器をすべて出す
- 棚板を揃える
- 天板の油汚れを落とす
- 扉周辺を清掃する
- パッキンの汚れを確認する
程度を行っておくと査定しやすくなります。
ただし、査定額を上げる目的で機械部分を分解したり、自己判断で冷凍機部分を修理したりする必要はありません。
コールドテーブルの買取相場は固定額で判断しない
買取事業者がコールドテーブルの参考価格や買取実績を公開していることがあります。
ただし、同じメーカーでも、型番、年式、サイズ、冷蔵・冷凍区分、状態、時期等によって価格差があります。
また、公開されている査定額に、
- 出張費
- 取り外し費
- 搬出費
- 養生費
- 車両費
が含まれているかも業者によって違います。
公開事例は参考にとどめ、実機の型番と現在の状態で見積を取ります。
取り外してから査定する必要はない
閉店準備でコールドテーブルを先に撤去したくなることがありますが、査定前に必ず取り外す必要はありません。
設置されたままであれば冷却状態を確認でき、搬出経路も同時に確認できます。
出張査定を利用する場合は、
- 誰が取り外すか
- 搬出費がかかるか
- 排水処理が必要か
- 搬出後に床・壁等の復旧が必要か
まで確認します。
厨房機器の出張買取も確認してください。
フロン類を使用する機種は中古売却と廃棄を分ける
コールドテーブルの中には、フロン類を冷媒として使用し、第一種特定製品に該当する機器があります。
一方、現行機種には自然冷媒を使用するものもあるため、まず型番・銘板等で確認します。
対象となる第一種特定製品を、業務用冷凍冷蔵機器としてそのまま再使用する中古品として売却する場合は、フロン排出抑制法上の「廃棄等」とは別の扱いです。
この場合は点検整備記録簿を譲渡先へ引き継ぎます。
一方、売却できず廃棄する場合や、本来用途で再使用せず部品・原材料として扱う場合は処理が異なります。
「値段が付かないから金属くずとして処分する」と自己判断せず、対象機器なら適切なフロン対応を確認します。
他の厨房機器とまとめて査定する方法もある
閉店の場合、コールドテーブルだけでなく、
- 縦型冷蔵庫・冷凍庫
- 製氷機
- 食器洗浄機
- ガスレンジ
- フライヤー
- シンク・作業台
などが同時に不要になることがあります。
厨房機器をまとめて査定すれば、必ず1台ごとの価格が高くなるわけではありませんが、搬出人員・車両・日程を一括で見積もりやすくなります。
飲食店の閉店で厨房機器は買取できる?も参照してください。
買取できないコールドテーブルは処分へ切り替える
査定しても値段が付かない場合は、処分費まで含めて比較します。
例えば、
- 冷却できない
- 著しい腐食・破損がある
- 非常に古く再販需要がない
- 搬出費が機器価値を上回る
場合があります。
他に買取できる厨房機器がある場合は、売れる機器と処分する機器をまとめて見積もる方法もあります。
厨房機器の買取と処分は同時に頼める?も確認してください。
コールドテーブルを売る流れ
- 所有者を確認する
自社所有か、リース・貸与品ではないか確認します。 - 型番・年式を撮影する
銘板と本体全体を撮影します。 - 種類とサイズを確認する
冷蔵・冷凍・冷凍冷蔵、幅・奥行・高さを整理します。 - 冷却状態を確認する
電源停止前なら庫内温度、エラー、異音等を確認します。 - 天板・庫内・扉を確認する
傷、へこみ、サビ、パッキン、棚板等を記録します。 - 搬出条件を確認する
通路、段差、EV、設置状態等を撮影します。 - 査定を依頼する
単体または厨房機器一式で見積もります。 - 最終受取額で比較する
搬出・取り外し等の費用まで確認して判断します。
よくある質問
コールドテーブルと台下冷蔵庫は同じですか?
台下冷蔵庫は、コールドテーブル・テーブル型冷蔵庫として流通している機器を指すことがあります。呼び方だけでなく型番を確認して査定を依頼すると確実です。
古いコールドテーブルでも売れますか?
年式だけで一律には決まりません。メーカー、型番、冷却状態、サイズ、庫内・天板の状態、中古需要、搬出条件等を合わせて査定されます。
冷凍コールドテーブルも買取対象ですか?
中古市場には冷蔵、冷凍、冷凍冷蔵タイプがそれぞれ流通しています。冷凍タイプでは設定温度まで正常に冷えるかも確認します。
天板に傷があっても売れますか?
傷があるだけで必ず買取不可になるわけではありません。ただし、著しいへこみ・腐食・加工跡などは再販価値へ影響する可能性があります。
ホシザキのコールドテーブルなら必ず売れますか?
必ず価格が付くわけではありません。ホシザキ製も中古市場で広く流通していますが、型番、年式、状態、サイズ、需要、搬出条件等によって査定は変わります。
故障しているコールドテーブルも査定できますか?
査定可否は業者によります。冷えない、エラーが出る、水漏れがあるなど現在分かっている状態を伝えて相談してください。売るためだけに修理を先行させる必要があるとは限りません。
査定前に取り外した方がよいですか?
通常は設置したまま相談できます。設置状態なら冷却確認や搬出経路の確認もしやすいため、取り外し担当と費用を査定時に確認します。
コールドテーブルには必ずフロンが入っていますか?
一律には言えません。現行製品には自然冷媒を採用した機種もあります。型番・銘板等で冷媒を確認し、フロン類を使用する第一種特定製品に該当する場合は法令上の扱いを確認します。
フロンを使うコールドテーブルは売る前に回収が必要ですか?
本来用途で再使用する中古業務用冷凍空調機器として売却する場合と、廃棄する場合では扱いが異なります。中古売却する対象機器では点検整備記録簿の引継ぎも確認します。
コールドテーブルは処分前に「型番・温度・サイズ」を確認する
コールドテーブルを売るときは、業務用冷蔵庫という大きな括りだけで判断しません。
冷蔵・冷凍・冷凍冷蔵、幅・奥行・高さ、庫内容量、ドアやドロワー、冷却状態、天板・庫内、電源・冷媒、搬出条件まで整理します。
所有確認 → 型番・種類確認 → サイズ確認 → 冷却確認 → 天板・庫内確認 → 冷媒・搬出条件確認 → 査定 → 最終受取額比較 → 売れない場合のみ処分という順番で進めると判断しやすくなります。
閉店で冷蔵庫、製氷機、食洗機、フライヤーなども不要になる場合は、コールドテーブルだけを先に処分せず、厨房機器一式で査定できるか確認する方法もあります。
コールドテーブルや厨房設備について、買取・撤去・処分のどれがよいか整理したい場合は、店舗・オフィスの退去について相談するから相談できます。
