飲食店の閉店で厨房機器は買取できる?売れる機器と査定前の7つの確認

飲食店を閉店するとき、業務用冷蔵庫、製氷機、コールドテーブル、食洗機、ガスレンジ、フライヤーなどの厨房機器が一度に不要になることがあります。

まだ使える機器なら、中古厨房機器として買取できる可能性があります。

ただし、厨房機器は「何年使ったか」だけで査定が決まるわけではありません。メーカー・型番・年式・動作状態・電源やガスの仕様・付属品・搬出条件などをまとめて確認します。

また、閉店後に電気・ガス・水道を止めてしまうと、正常に動くか確認できなくなる機器があります。

そのため、厨房機器の買取は営業終了後ではなく、設備がまだ動かせる段階から準備するのが基本です。

この記事では、飲食店の閉店時に売れやすい厨房機器と、査定前に確認したい7つのポイント、取り外し・搬出・原状回復との順番まで整理します。

店舗什器やOA機器なども含めて店内全体をまとめて整理する場合は、店舗閉店時の一括買取も確認してください。

目次

閉店時に買取対象になりやすい厨房機器

中古市場で扱われる代表的な厨房機器には、次のようなものがあります。

分類 主な機器 査定で確認しやすい項目
冷凍・冷蔵 業務用冷蔵庫、冷凍庫、コールドテーブル、冷凍ストッカー 型番、年式、冷却状態、温度、電源、庫内状態
製氷 製氷機 型番、年式、製氷状態、給排水、貯氷庫状態
洗浄 業務用食器洗浄機 動作、水漏れ、給排水、給湯、電源、ラック等
加熱 ガスレンジ、ガステーブル、フライヤー、オーブン、スチコン ガス種または電源、点火・加熱状態、油汚れ、付属品
調理 ミキサー、スライサー、フードプロセッサー等 動作、刃・付属品、安全装置、電源
ステンレス シンク、作業台、吊戸棚、調理台 サイズ、サビ、へこみ、加工状態
ショーケース 冷蔵・冷凍ショーケース 温度、照明、ガラス、冷却状態、サイズ

実際の買取可否は、業者の在庫状況や販売エリアによっても変わります。

そのため、「古いから売れない」「このメーカーなら必ず売れる」と自己判断せず、廃棄前に査定を取る方が確実です。

何年落ちまで売れる?年式だけで判断しない

厨房機器買取業者の中には、おおむね10年前までを目安にしている例があります。

一方で、これは業界共通の固定基準ではありません。

例えば、比較的新しい冷蔵・冷凍機器でも故障していれば値段が付かないことがあります。反対に、年式が古くてもステンレス作業台やシンクなど、構造が比較的単純で状態が良いものは査定対象になる場合があります。

また、税務上の耐用年数と中古買取市場での価値は別です。

帳簿上の減価償却が終わっているから売れない、あるいは簿価が残っているから高く売れる、とは限りません。

厨房機器の年式を詳しく確認したい場合は厨房機器は何年落ちまで買取できるかへ進んでください。

査定前に確認する7つのポイント

1.自社所有か、リース・レンタル品か

最初に所有権を確認します。

飲食店では、厨房機器が、

  • 自社購入品
  • リース品
  • レンタル品
  • 貸主設備
  • 前テナントから承継した設備

として混在していることがあります。

リース中の厨房機器は、現在の借主が自由に売却できるとは限りません。

契約書、固定資産台帳、購入記録等を確認し、自社所有と確認できる機器だけを買取候補として整理します。

2.メーカー・型番・製造年を確認する

厨房機器の査定では、メーカー、型番、製造年が重要な基本情報になります。

本体の側面、扉の内側、背面、操作部付近などに銘板・ラベルが付いていることがあります。

査定前に、

  • メーカー名
  • 型番
  • 製造番号
  • 製造年

が読める写真を撮っておきます。

型番が分からない場合は、幅・奥行・高さなども伝えると査定しやすくなります。

3.電源・ガス種・給排水などの仕様を確認する

同じ種類の厨房機器でも、仕様が違えば次の店舗で使えるかどうかが変わります。

  • 単相100V・200V、三相200V等の電源仕様
  • 都市ガス・LPガス
  • 給水・排水接続
  • 容量・サイズ
  • 冷蔵・冷凍温度帯
  • 付属機器・ブースター等

を確認します。

特にガス機器では、都市ガス用とLPガス用を区別します。

4.電気・ガス・水道を止める前に動作確認する

冷蔵庫なら冷えるか、製氷機なら氷が作れるか、食洗機なら正常運転と給排水ができるか、ガス機器なら点火・温度調整に問題がないかを確認します。

  • 電源が入る
  • エラー表示がない
  • 異音がない
  • 設定温度まで冷える・温まる
  • 水漏れがない
  • 異常停止しない

などです。

必要なら、正常に動いている状態を写真・動画で残しておきます。

5.汚れ・サビ・欠品・付属品を確認する

  • 油汚れ
  • サビ・腐食
  • へこみ
  • パッキン劣化
  • 棚板不足
  • フィルター不足
  • トレー・ラック等の欠品
  • 異臭

などを確認します。

無理な分解整備をする必要はありませんが、通常清掃できる範囲をきれいにし、付属品をそろえておくと状態を確認しやすくなります。

6.取り外し・搬出条件を確認する

厨房機器は査定額だけでなく、取り外しと搬出にかかる費用も重要です。

  • 電源・ガス・給排水からの取り外し
  • 機器の重量
  • 厨房出入口の幅
  • 階段の有無
  • エレベーターのサイズ
  • 共用部養生
  • トラックの駐車位置
  • 搬出可能時間

を確認します。

ガス機器では接続方式によって対応が異なります。ねじ接続など専門作業が必要な接続もあるため、厨房機器の取り外しを自己判断で行わず、買取業者、設備業者、ガス事業者等へ必要な作業範囲を確認してください。

搬出費の詳細は厨房機器買取の取り外し・搬出費で整理しています。

7.閉店日・原状回復着工日から逆算する

厨房機器の売却は、原状回復工事と同時に考える必要があります。

  1. 居抜きで残す機器を決める
  2. リース等の返却品を分ける
  3. 買取候補を査定する
  4. 買取・搬出日を確定する
  5. 売れなかった機器の処分方法を決める
  6. その後に原状回復・内装解体へ進む

という順番で整理します。

飲食店の退去全体は飲食店閉店・退去の進め方も確認してください。

写真査定では何を送る?

  1. 機器全体
  2. メーカー・型番・製造番号・年式が分かる銘板
  3. 操作パネル
  4. 庫内・調理部
  5. 傷・サビ・汚れ・破損箇所
  6. 付属品
  7. 設置状態
  8. 搬出経路

複数台ある場合は、「業務用冷蔵庫2台、製氷機1台、食洗機1台」のように一覧を付けてください。

査定基準をさらに詳しく見る場合は厨房機器の査定方法へ進んでください。

閉店案件は現地査定が向いていることが多い

厨房機器が1〜2台なら、写真・型番・年式等から概算査定できる場合があります。

一方、飲食店一軒分の厨房では、

  • 機器点数が多い
  • 給排水・ガス・電源へ接続されている
  • 重量物がある
  • 搬出経路の確認が必要
  • 買取不可品も混在する

ため、現地査定の方が最終条件を出しやすくなります。

出張査定から搬出までの流れは厨房機器の出張買取を確認してください。

厨房機器は「査定額」より最終受取額で比較する

業者A 業者B
買取額 40万円 32万円
取り外し・搬出等 15万円 3万円
最終受取額 25万円 29万円

最終受取額 = 買取額 − 取り外し・搬出・養生・車両等の費用 − 買取不可品の処分費

で比較します。

業務用冷蔵庫・冷凍庫・製氷機はフロンの扱いも確認する

業務用冷蔵庫、冷凍庫、製氷機、冷蔵ショーケースなどには、フロン排出抑制法の第一種特定製品に該当する機器があります。

環境省は、第一種特定製品を中古の業務用冷凍空調機器として売却する場合は「廃棄等」には該当しないとしています。

一方、その場合でも点検整備記録簿を譲渡する必要があります。

つまり、正常な中古機器として再使用される売却と、機器を廃棄・スクラップする場合では扱いが異なります。

冷凍冷蔵機器が売れず廃棄へ回る場合は、フロン回収を含む適正な処理が必要になるため、単純な金属くずとして処分しないようにします。

業務用冷蔵庫は業務用冷蔵庫の買取、冷凍庫は業務用冷凍庫の買取で個別に整理しています。

機器別に査定ポイントは変わる

業務用冷蔵庫・冷凍庫

冷却状態、温度、型番、年式、容量、電源、パッキン・庫内状態、搬出条件などを確認します。

製氷機

実際に製氷できるか、氷の種類・能力、給排水、水漏れ、貯氷庫、衛生状態などを確認します。

詳細は業務用製氷機の買取へ進んでください。

業務用食洗機

動作、水漏れ、給排水、給湯・ブースター、電源仕様、ラック等の付属品を確認します。

詳細は業務用食洗機の買取を確認してください。

ガスレンジ

都市ガス・LPガスの別、点火、火力調整、バーナー・五徳・オーブンの状態などが重要です。

詳細は業務用ガスレンジの買取を確認してください。

フライヤー

ガス式・電気式、ガス種または電源仕様、温度制御、油槽、バーナー・ヒーター、排油部等を確認します。

詳細は業務用フライヤーの買取へ進んでください。

コールドテーブル

型番、年式、冷却状態、温度、天板状態、扉・パッキン、電源等を確認します。

詳細はコールドテーブルの買取を確認してください。

厨房機器を売る前にやってはいけないこと

動作確認前にライフラインを止める

正常動作を確認できず、査定条件が不利になる場合があります。

型番ラベルを確認せず一括で処分する

中古市場で需要のある機器まで廃棄してしまう可能性があります。

リース品を自社所有と考えて売る

契約を確認し、所有権が自社にある機器だけを売却します。

ガス・電気・給排水の接続を無理に外す

接続方式によって専門作業が必要です。買取業者や設備業者へ取り外し範囲を確認します。

居抜き募集中の機器を先に売る

厨房一式を残すことが後継テナントへの価値になる場合があります。居抜きの方針を先に確認してください。

値段が付かなかった厨房機器はどうする?

  • 別の専門業者へ査定
  • 他店舗で再利用
  • 居抜きで後継テナントへ残す
  • 買取できる機器と一緒に回収を依頼
  • 適正な廃棄物処理へ回す

売れる機器と売れない機器が混在している場合は、厨房機器の買取と処分を同時に頼む方法を確認してください。

厨房機器買取の査定前チェックリスト

確認項目 確認
自社所有・リース・貸主所有を分けた□
メーカー・型番・製造年を撮影した□
電源・ガス種・給排水等の仕様を確認した□
ライフライン停止前に動作確認した□
汚れ・サビ・破損・欠品を確認した□
付属品をそろえた□
取り外し・搬出条件を確認した□
搬出費等を差し引いた最終受取額を確認した□
冷凍冷蔵機器のフロン関連書類・処理を確認した□
原状回復着工前の搬出日を決めた□

閉店時の厨房機器買取FAQ

飲食店を閉店するとき厨房機器は売れますか?

業務用冷蔵庫、冷凍庫、製氷機、食洗機、ガスレンジ、フライヤー、コールドテーブルなどは中古買取の対象になる場合があります。型番・年式・動作・状態・需要・搬出条件で可否や査定額が変わります。

何年落ちまで買取できますか?

業者によって基準は異なります。10年前後を一つの目安にする業者もありますが、年式だけで決まるわけではありません。機種、メーカー、動作、状態、中古需要等を含めて査定します。

壊れている厨房機器も売れますか?

業者・機種によります。動作品を基本とする業者もあり、故障品は買取不可や有料回収になる場合があります。廃棄前に機種情報を伝えて確認してください。

閉店して電気を止めた後でも査定できますか?

査定自体は可能な場合がありますが、冷却・加熱・洗浄等の動作確認ができなくなります。可能ならライフライン停止前に査定・動作確認を済ませます。

リース中の厨房機器は売れますか?

通常は自社所有ではないため自由に売却できません。リース契約を確認し、リース会社へ返却・買取・承継等の扱いを確認してください。

出張査定が無料なら搬出も無料ですか?

必ずしも同じではありません。取り外し、搬出、養生、車両等が別費用になる業者もあります。見積で最終受取額を確認してください。

業務用冷蔵庫を中古で売る場合もフロン回収が必要ですか?

環境省は、第一種特定製品を中古の業務用冷凍空調機器として売却する場合は「廃棄等」には該当しないとしています。ただし、点検整備記録簿の譲渡が必要です。廃棄・スクラップする場合とは扱いが異なるため、売却先・処理業者と確認してください。

居抜きと厨房機器買取はどちらを先に考えますか?

居抜き退去の可能性がある場合は、先に貸主承諾と後継テナント募集の方針を確認します。厨房一式を先に売ると、居抜き価値を下げることがあります。

査定はいつ依頼するのがよいですか?

できれば営業中、遅くとも原状回復工事の着工前に始めます。動作確認と搬出日の確保、他社比較の時間を残しておくことが重要です。

閉店時の厨房機器は「止める前・外す前・捨てる前」に査定する

飲食店を閉店するとき、厨房機器を売れる可能性を残すために重要なのは、

ライフラインを止める前 → 機器を取り外す前 → 内装解体・廃棄へ回す前

に査定することです。

そのうえで、メーカー・型番・年式・仕様・動作・状態・搬出条件を整理し、表面上の買取額ではなく取り外し・搬出・処分まで含めた最終受取額で比較します。

査定基準は厨房機器の査定方法、出張査定は厨房機器の出張買取、売れない機器が混在する場合は厨房機器の買取と処分へ進んでください。

飲食店閉店で、厨房機器一式の買取額と、取り外し・搬出・売れない機器の処分まで含めた最終費用を比較したい場合は、お問い合わせから相談できます。

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